酒に蝕ばまれて、30年 遂にどうにもならなくなって、観念した。仕事を休んで朝から飲んだ酒が止まらず、次の日も、次の日も・・・仕事をさぼって朝から酒を飲んでいた。朝、酒を飲みだすときは、決まって「明日は仕事に行こう。今日さぼった分挽回しよう」と思うのだが、いい加減で止める事ができず一日中、浴びる程酒を飲む。また次の日仕事に行けず、休む。仕事は行けないくせに、酒だけは買いに行けて、また朝から酒を飲む。
一週間くらい飲み続けて、ようやく自分のおかしさに気が付いた。仕事を休み、飲みだした時だった。「明日は仕事に行こう。今日さぼった分挽回しよう」と思った時だった。昨日もその前もその前も・・・同じように思ったが結果、仕事を休み、朝から酒を飲んでいる。「おかしいわ!この酒止まらんわ!誰かに助けてもらわんと、助からんわ!この先どうなるんか?」
やっと自分のおかしさに気が付き、なかなか、出来なかった相談に踏み切る事ができ、精神病院につながる事ができた。
もう肉体的にも、精神的にも悲鳴をあげていた。毎晩毎晩、大量の酒を飲む。朝はひどい二日酔いで、トイレで「ゲーゲー」吐きながら、「今日は酒を抜こう。もう、きついわ。」となんとか、仕事に出かける。仕事もろくにできない。なのに夕方になると酒が飲みたくってしょうがない。朝あれほど自分に誓ったはずなのに、また今日も酒を飲む。
「今日こそは、今日こそは」と毎日言いながら、一日たりとも酒を抜くことは出来なかった。毎日毎日、自分を裏切る。自分が情けなくてしょうがない。
体にも異変が起きていた。歯はぼろぼろになっており、痛くて眠れない。痛み止めの酒も効かない。歯医者に通うのだが、診察の前にも酒を飲んでいる。これから口の中を診てもらうのが、わかっていながら酒が止まらない。悪いとは思っていながらである。
腎臓に結石ができてしまった。後で気づくのであるが、これもアルコールの影響が大きい。
毎日、仕事にいくのがつらい中 体に不安を抱え、自分を裏切り続ける。もう限界だったのだと思う。そして仕事を休み連続飲酒に走る。
自分は、酒を止める事ができないと思っていた。何度か酒を抜こうとチャレンジした事があるのだが、ことごとく凄い飲酒欲求が現れ、気が狂いそうになり、酒を抜くのを断念した。
精神病院に繋がり、入院する時も酒を止められるとは思っていなかった。がポーズで入院でもしないと、職場に行けなかった。職場の人間に難波は病気だったんだと思ってもらいたかった。
精神病院に3ケ月入院し、いろいろな事を学ばせてもらった。アルコールをうまくコントロールして飲めない病気にかかっているのに、一生懸命、コントロールして飲もうとしていた。不可能なことにチャレンジしていた。出来ないのが当たり前である。であれば、「いっそ断酒にチャレンジする方がまだ可能性がある。」と思わせてもらった。酒に未練は沢山あったが。
入院中、アルコールプログラムでAAや断酒会のミーティング、例会に参加させてもらった。入院仲間と一緒に参加できたおかげで、AAや断酒会の敷居が低くなった。
酒に蝕まれた精神は、自己評価が低いという事に現れた。あれほど毎日自分を裏切り続け、仕事もろくにしていない。当たり前といえば、それまでなのだが、結構きつい。認めたくない、向き合いたくない自分があった。身体は、骨密度84歳、血管年齢69歳と退院直後は厳しい状況だった。
精神病院を退院し、断酒会に通い続け12年となった。精神面も肉体面も回復してきている。生きづらさを抱えながらではあるが、なんとか酒を必要としない生き方ができている。
これからも断酒会に通い続けながら、自分と向き合い、『自分がアルコール依存症であること』『自分が飲むとどうなるのか』を忘れないようにしていきます。今日も一日断酒 がんばります。
ありがとうございました。