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Y.M.

「あるひとりの方との出会い」

 NPO法人埼玉西部断酒ヒューマニティーグループ朝霞断酒会に入会させて頂いてから、この五月で八ヶ月が経ちます。

そして八十二日間入院していた成増厚生病院アルコールセンターを退院してからも、同じく八ヶ月が経ちます。成増厚生病院を退院した約一週間後の埼玉西部本部例会において、正式に入会させて頂き今に至ります。

 ある日、ある自助会でお声がけ頂いたおひとりの方との出会いが、お酒のないしらふの自分で、今ここに立たさせて頂いています。今日はあるおひとりとの出会いを私の体験談として話させて頂きたく思います。入院中、見学ということでお誘い頂き、三回例会に参加しました。初めて例会に見学に行くという前の事です。入院中の同室のある女性に「断酒会の例会に誘われているから行ってみようと思うんだ。一人で行くんだ」と相談すると「れいかい?。それってちょっとヤベィんじゃない?れいかいって変な宗教団体かもよ。誘われたら断ることできないよ。一人で行くのはやめた方がいいよ。」と力強い言葉で助言をもらったのを覚えています。「そうだよな。れいかいだもんな。変な宗教団体だったら抜けられないし。やっぱりやめようかな・・・」と揺れ迷う自分がいた反面「でもとても目がきれいで、私の話をきちんと聞いてくれて、変ぽいおじさんではないけどな・・・」と悩んだ私でした。一年前に亡くした父の事をその方に映していたこともあったと思います。そして当日、私は同室の女性に「行ってくるね」と挨拶をして出かけていきました。

 断酒会の方の案内で会場へ出向くと何とそこでは“追悼例会”ということで大勢の方々が座っていらしゃったのです。私は「やっぱりヤバイ?れいかい?れいかい?」という言葉が頭を横切ったのでした。出るにも出れず…座ると間もなく会が始まり…。約一時間半大勢の方々がお亡くなりになった方へおとむらいの言葉を話されているのを聞いていました。でもこんな私にでも少しづつその方の生前のお姿が浮かびあがってくるようでした。ここにいらっしゃる全ての方々にとってこの方はとても大きな大きな存在のあった方、お酒に対し皆と一緒に向き合い、ご自身の足でしっかりと歩んでいたのであろうとわかってきました。その後病院まで送ってくださり病室のベッドの上でいろいろと考えていた自分がいました。

 それからです。私は、私を朝霞例会に誘って下さったその方の後を追いかけてみようと思ったのです。このもんもんとした一人でもがいている暗やみから一点の光が見えてくるかもしれない。アルコール依存症と診断され突然仕事を休まなくてはいけなく大勢の人に迷惑をかけてしまっている情けない気持ち。多くの人たちとのコミュニケーションを楽しみながら飲んでいたお酒なのに。何でこうなってしまったんだろうという思いを、そんな自分の心の中を全て素直にさらけ出させて、それを、ゆったりとうなづきながら聞いて下さるかもと思ったのでした。

 病院近隣の自助会へ夏の暑い中汗を流しながら、よくわけもわからず通っていました。その中の一つの会場で、東京に台風直撃というその日出会ったおひとりの方が初めて私の心の中の重い荷物、船の重いいかりをそっとおろして下さり、それを言葉として表させてくれたことに感謝の思いでいっぱいでした。

 それは、仕事での人間関係、上司とのコミュニケーションがうまくとれないこと。毎日同じ空間で上司と息をして、恐くて怖くて、おそろしい思いが積っていること。自分の言動に全否定され、自分の価値、必要性、そして存在の意味すら無くしていること。私はいらない人間なのだと命すら断ってもいいと思っていること。そして何よりも幼少期より憧れなりたいと強い希望を抱いて就いた仕事を裏切ってしまった自分のこと。お酒を飲み全てをお酒で浄化したくて、またお酒を飲み続け気絶し、お酒のにおいプンプンで私の誇りであった仕事に出かけていってたこと。自分ひとりで抱えこんできた六ヶ月間の心がやっと軽くなっていきました。

 その後も例会に参加してたくさんの方々のお話や過去の辛い思いの体験談をたくさん聞かせてもらいました。そして、少しづつ自分の頭で考えられるようになり、心と体と頭のバランスがわずかながらとれるようになりました。

あれだけ連続してお酒を毎日浴びるように飲んだのは、私を否認し続け、心の暗やみを作ったと思っていたにっくき上司のせいでもなく、自分がお酒を飲んだのだということに気づかせてくれました。

 この断酒会の方々の中に居させてもらい、心身を支えて頂いている自分がここにいます。この断酒会の方々と共に“断酒”という大きな思いを根底にしっかりと根付かせながら、日々生かせてもらい生活できている自分がここにいることに感謝と幸せと喜びを感じています。

 今、とても心穏やかです。何よりもうその上にうそでぬりつぶしながら自分で自分を苦しめ続けた日々から抜け出し、素直に人や物事に向き合うことができています。アルコール依存症と診断されたことで多くの同じ思いを持った温かい方々との出会いに一番感謝しています。断酒学校では全国規模での方々の出会いもありました。私はひとりではない。大丈夫。大丈夫。と自分に語りかけています。

 何よりも家族を大事に、大切にする断酒会が温かく、大好きです。私は安心させて頂ける断酒会の方々と一緒にお酒のない二十四時間の中でしらふでいられる自分を大事にして、小さな幸せ・喜びをみつけていきたいです。ゆっくりゆっくりのペースではありますが皆様と一緒に歩ませて頂きたく思います。やっと、やっと回復へのスタートラインに立てたように思います。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 ありがとうございました。